オフィス

 第二工場は旧製材所の建物。大きい屋根と走行クレーンは工房には無いので、仕事がはかどる。
休憩室はあるのだが、某岐阜市藍川橋付近のガレージの前社長の真似をして軒先のテーブルと椅子で休憩し、打ち合わせをし、お客さんと話す。

 オープンオフィスは好評なようで、10時・3時には部外者が多い。
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 たまにオフィスがわりに自分の仕事をしていく人も居る。
# by t-h-arch | 2009-07-07 22:49 | 屋外

外ごはん

 最近アウトドアごとが出来ず、不満たらたらの子供達。早々用意した七夕の短冊にはやはり「キャンプかハイクができますように」の文字が。
 だが、この日曜は農作業をすべしの日だったので、休憩時間と昼食を外で食べることで妥協させる。
 娘に「昼は外でラーメンか?」と聞くと「雑煮」と言うので何かと思えば、以前好○山荘で小遣いで買ったフリーズドライの雑煮のこと。ヨメはエスプレッソパスタと言うし、坊主は「カレー」。
マジックパスタやカレーなら黒いストームクッカーだと言うことで久々に黒いトラを出してみる。
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 冬の間は旧いクッカーに材料を入れてもらって家の前の山へ持って行き、焚き火をして煮て食べたりドライフードと魔法瓶を持って行ったりしてたのだが最近はとんとご無沙汰で久しぶりのキャンプごっこになった。
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 外ごはんだと喰う喰う。
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 堪能してくれたおかげでその後は邪魔されず作業ははかどったのだった。
# by t-h-arch | 2009-07-05 23:10 | 屋外

金物屋

 月末に、掛売りをしてくれている金物屋に支払いに行った。毎月、支払いを済ませてから店内と倉庫を覗き、めぼしいものを漁っている。 
 僕より少し年下の女店主、幼なじみというとおこられそうだが、気心は知れている。彼女のお父さんは仕入れにかなりの偏向性があり、良い品を大量に仕入れては売れ残らせてしまい、最終叩き売りで売って、いつも損をしているような人だった。和風住宅金物をリンゴ箱一杯1万円で買わされたら、中に1個で一万円くらいの金物が混じっていて、あとで一杯奢ったりしたこともあった。
 仕事でも自宅でも「竹ぼうき」を使うのだが、しっかりした竹ぼうきを手に入れるのは最近では難しくなった。¥198-とか¥298-位までのものはあるのだが、それらはハードな需要に対応できない。すぐに腰が無くなり、へたをすると柄が折れる。所謂ホームセンター仕様のものには、使っていて悲しくなるようなものも多い。
 この店で竹ぼうきを買う人が幾人かいて、その本数をいつも店主は仕入れてくれていた。「竹ぼうき仲間」に出会うと、「やっぱり竹ぼうきは○○商店やなー」と言い合った。「竹ぼうき仲間」のメンバーは個人事業主の土方さんだったり、熱心な農業家だったり、90歳過ぎのバリバリ元気なばあさんだったりしたが、皆一癖ありそうで、このあたりで言うところの「むずかしいひと」と言われる人だった。
 帰ろうとすると、店主が「もう仕入れは止める」と言った。聞くと店主のご主人の会社の関係で転勤・転居を余儀なくされ、来春には店をたたむのだと言う。「今あるのもので欲しいものがあったら、早めに言っておいてくれれば処分値でいいからね」と言うが、竹ぼうきを買い占めてもあまり意味が無いので、前から目をつけていた切り出し刀を半値以下で貰って来た。
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アルミの一人用の鍋をおまけに貰ったが、これはいつも僕が手に取ったり眺めたりしていたらしい。
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 なんとなく寂しい思いで店を後にした。
# by t-h-arch | 2009-07-03 23:45 | 道具

ポケット増設

 雨の日曜、東京・三鷹の「Hiker's Depot」から荷物が届く。雨で外に出られず退屈していた輩はすぐに飛びつく。Hiker's Depotの店主、土屋さんにはいつも無理を言って、気に入った商品を取り置きしてもらい、まとめて送って貰っている。
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 オリジナル・シュラフは目的のはっきりした小気味のよいデザイン。
 しかし、汗かき坊主はvapor barrierでもしないとなー。

 退屈していた輩が荷箱を漁っているうちに、
 「お父さん、これいいねぇ、ランドセルに。」
 ん!? それはSeal Lineのボトルポケットじゃないか。
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 ほほぅ、いいねぇ。何入れるの?
 「折り畳み傘とナルゲン。」
 あ、そう。
 土屋さん、こんな使い方、ありでしょうか?
# by t-h-arch | 2009-06-21 23:40 | 屋外

「えほん百科」におけるキャンプ

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 平凡社「えほん百科」昭和43年版 2巻 「キャンプ」のページ
この絵が僕の屋外生活好きの原点とも言えよう。
 この本を買ってくれた両親はともに登山好き。父親はたまに友人のお墓参りにぼくを伴って出かけたが、お墓がケルンの形になっているところが何カ所かあった。母親は結婚してからは登山には行かなかったが、父親が山へ行く前日は準備にいそしみ、帰ってくると写真をみたり、植物の話などを二人でしていた。父親は年に数度、家族でのアウトドアを試み、時には僕と2人でも出かけた。
 登山の準備に、幼い頃はたいして興味も無かったのだが、「えほん百科」をバラバラになるまで読みあさるうちに「キャンプ」の項の道具類が父親のものと一緒なのに気付き、それからは準備となると、この本を持って来て装備と絵本が一致するかどうかを念入りにチェックしていたものだった。

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 ラジウスは後にマナスル・ストーブに代わり、フォールディングランタン(家型)は灯油ランタンに変わったが、ストームクッカーのようなコッヘルや帆布ザック、アノラックやスプーンセット、登山靴やテントはずっと使われて、今もまだぼくの手元にある。
 余談だが、家型ランタンは、同じものをアウトドア系ブログで有名な「山より道具」さんが持っていらして、破損していたのを丁寧に修理してみえたのには感動した。

 「えほん百科」に本当に僕は多くのことを学んだ。他の巻、他の項をみてもそれなりに思い返すシーンがあり、そこから発展したその後があるように思える。時代背景がずれてしまっているので、自分の子供には役に立たないと思っていたら、意外なことにこのレトロな絵本を子供達は気に入って、僕の母親が「お前の小さい時を見るようだ」と言う位、熱心に繰り返し読んでいる。
 先年、初めて父親になった弟子1号が最近、「子供に調べるという姿勢を見せたくて、最近は何かあるとすぐに調べるように心がけている」と言うのでこの本を勧めたかったが、絶版でなかなか手に入らないようだ。僕は偶然昔からの付き合いの古書店の主人に出品を聞き、手に入れることができた。僕と同じようにこれを読みあさった姉とずいぶん会っていないが、次に会う時はこれを一緒に読み、語り合いたいと思っている。
# by t-h-arch | 2009-06-20 23:50