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沢田としきさん逝去。

 イラストレーター・絵本作家の沢田としきさんが4/27に亡くなった。
 沢田さんは長友啓典さん、黒田征太郎さんの事務所「K2(ケイツー)」のOBで、僕が学生時代、K2でアルバイトをさせてもらっていた頃には、もう独立されていて、大きなイベント性のある仕事の時に、同じくOB,OGである高橋雅之さんや村上みどりさんなどと一緒に応援に来てみえていた。

 僕らはアルバイトで、K2の番頭さんと一緒に弁当を運んだり、書き上がった原稿を次々乾かすために走り回ったり、照明の熱で弱くなり折れるクレヨンを冷ましたりしていたが、OBの方々は、ある時は下絵となる貼り絵を任されて黒田さんと呼応しながら進めていたり、ある時ははサックスでB.G.Mを吹き鳴らしたり、またある時は応援に見に来られる色々なジャンルの著名な方々と笑顔で話をされたり、かなり格上、雲の上の存在だった。
 それ以前から、僕はいわゆる「SAWADA COMIX」のファンで、シンプルなタッチや無国籍感に惹かれていたので、出会えたことだけで満足だったが、出会うたび少しずつ「SAWADA COMIX」の感想などを言うとそれをよく憶えていてくれて、いろいろとやさしい、丁寧な言葉をかけて下さった。

 黒田さんは師匠で、コワいけれど、付いて行っていると何だかとても確かなものを得られる感があった。沢田さんや村上さんは、そこを通り抜けて自分でやっておられた。そんな縦型の社会に自分が居る実感を楽しく味わえたのは、縦型の中のそれぞれのパートのひとがそれぞれジェントルに自分の場所で自身を発揮されていたからだと思う。 僕自身の最初の師弟関係の現場がK2で、そこにはとても実感係数(?)の高いひとたちがそれぞれの年代で集まっていたことはとても幸運なことだった。

 その後、僕は都落ちし、黒田さんとは何度か会う機会があったが、沢田さんにはついぞ会えず仕舞いで、けれど、画集や絵本を手に入れてはどんどん変化する「SAWADA COMIX」の続きを楽しんでいた。

 沢田さんが亡くなったことを新聞で知り、お悔やみも出来ず、黒田さんの宿にFAXで沢田さんと黒田さんのおかげでひとと何かする時の年齢差の中間地点のようなものを考えることができたことを感謝していると書いて送った。 黒田さんの返事には「沢田が居なくなり、いろいろと思い起こせることも沢田の仕事なのかも知れませんね。」と書いてあった。

 これからもっと教えてもらえるような気がしていたが、沢田さんは当時よりずっと先に行っていて、当時そのひとたちから無言で教わったことがやっと今頃、ひしひしと伝わってきている。

 残念で仕方が無い。 僕が大好きな、沢田さんの「Weekend」という本には今でも心がキュッとなる絵や言葉が詰まっている。 ご冥福を祈ります。


 
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by t-h-arch | 2010-05-22 23:55 | 日常

娘とその連れのご相伴。

 昼に家に帰ると、娘の友人が遊びに来ていて、昼ご飯は外で食べるとのこと。ご相伴に預かることに。

 メインは「スパム巻き」。先日、スパムお握り製造機を買って来た娘、やりたくて仕方無かった様子。
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 テーブルセッティングも自分達で、いつもはクロスなど無い。 各自のコップも午前中にデコレートしたとのこと。 おかずはカホちゃん、モエちゃんのお宅からの持ち寄り。御馳走様です。
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 みんなよく食べ、よく話す。 カホちゃんのお父さんは同級生、モエちゃんのお祖父ちゃんは飲み友達。
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 食べ終わると、即、遊ぶ。 みんなサンダル履きで、共同井戸へドッボン、「冷た〜い!」そりゃ当たり前だ。
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 土曜日休みで無いので、仕事に行く僕をちょっと不思議そうに見る娘の友人、そりゃそうだなぁと思いながら工房へ戻る。

 
by t-h-arch | 2010-05-22 22:46 | 日常

日曜日(05/16)

 家の前の谷沿いの草を刈る。 ついでに胡桃の木を何本か伐り、薪にする。

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 今週は工房から川東展示室(倉庫)とずっと草刈りだったので、ついでと言えばついでだが、疲労も溜まってきてよくつまづく。
 キリが付いた所で潔く撤収し、夜の部に備える。


 夜の部は、おなじみのベーシスト・ギタリスト、原正秀氏のバンドのライブ。
 土岐市の「Bird & Diz」で、花井啓臣さんのピアノと後藤孝明さんのドラムス、川鰭祐子さんのボーカルのトリオ+1の編成。

 
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 草刈りの疲労感から酒が旨く、ラム酒をちびちび飲んでいるうちに結構酔っぱらってしまう。

 
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 花井さん。 調子が表に出易い、判り易いキャラか。 バラードが得意。
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 原さん。  今日も動じない、気遣いのリズム担当。
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 後藤さん。 このひとのタイコは大好き、とくにラテン系。ラテンクォーターのノリを今に伝えるドラマー。
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 そして川鰭さん。 段々「お姉さんキャラ」が「お◯さんキャラ」に移行しつつあるか(冗談)、気配りのステージと相変わらずの華やかさは、川鰭さんのボーカルを引き立てる。
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 今日は長野県飯田市からの飛び入りもあり。曲は「Fly me to the moon」。
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 よく飲んだら、却っていつもよりおとなしいねと言われる。

 生音の心地よさを持ち帰るように、半分居眠りながら帰る。
by t-h-arch | 2010-05-16 23:52 | 日常

春の和菓子。

 所用があって出入りの和菓子舗「すや」へ行く。 弟子が知人へのお礼に届けたいと菓子を買い求めていて、ご相伴に預かる。   工房に戻り、偶然のお客さんとお茶を一服。

 本日のラインナップ。

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 工房に戻ってからは、さわやかな天気に誘われ、周辺の草刈りをしていたので、喉も乾き、甘いものも美味しそうに感じる。 

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 「藤」という銘のお菓子の色がいかにも淡く、繊細な感じだ。写真で出るかな。

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 錦玉羹は、少し前の季節の谷の流れを見るようだ。 今日の谷川はもっと明るかった。


 季節をうまく表現したお菓子は色々感じられて、値打ちなことだと思いながら、少し熱めのお茶を啜る。
by t-h-arch | 2010-05-12 22:11 | 日常

春の山菜三昧。

 うちの宅内で仕留めたもの、頂き物、今日は山菜三昧の日。

 まずは筍の天ぷら。 普通に味付けして煮た筍を煮汁ごと葛粉にあけて絡めて衣にして揚げる。ちなみに奥にあるのはコロッケ。

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 それからたらの芽とコシアブラ(この地方では「こんてつ」と呼ぶ)。

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 アップでもいっちょ。

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 筍は中華料理の豚肉の天ぷらのようにコクがあって旨い。

 アクの食べ過ぎで顔が何となく痒いが、こればかりはヤメラレナイ。
by t-h-arch | 2010-05-10 23:58 | 日常

倒した木。

 先日、自宅を整備するために倒した庭木を片付ける。

 泰山木を畑に倒してあったので、伐って薪にでもしようかとチェンソーで伐り始めたら、後ろで声の気配が、、。
 見ると、娘が「伐らないでぇ〜」と泣いている。 聞けば、弟坊主とふたり、毎日ここで遊んでいたのだと言う。この木は友達だとのこと。 

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 そう言われて、子供の頃を思い出した。 現在、工房がある土地は父親が買うまでは桑畑で、脇の谷には丸木橋がかかり、栗の木が1本立っている原野に近いところだった。 姉がその景色を「むくどりの夢」という童話の景色と同化し、僕に「あそこにむくどりの子供がいるよ」とか、「お母さんに会えたかなぁ」とか話してくれたので、僕らはそこを通って父親のそれまでの借地の工房へ行くのに情景を楽しみながら行ったものだった。
 父親が土地を買い、整地の為にブルドーザが入り、栗の木を倒した時に、姉が「むくどりの家が無くなった」と言い、親父が困惑の表情を浮かべていたのが、今の自分の状況と全く同じだったのだ。

 娘には「お前のひいじいさんも、じいちゃんも、お父さんも、ずっと木を伐って、それで何かを作って生きて来たんだから、これは仕方無いことだ」と言い聞かせると少しは納得したようだったが、伐ってしまう前に記念写真を撮れという。

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 写真を撮ったが、何だかケチがついた気分。 僕のじいさんや、杣の先達の教えで「ケチがついたら、木は伐らない」というのがあるので、木を伐るのを止める。これでケガでもしたら、あとあと厄介だ。

 娘はまだ居座って、根っこを引っ張って遊んでいる。
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 どうせたいした薪にはならないし、することもないので、根っこの部分の泥や土が噛んでいるところを高圧洗浄機で洗う。 
 娘に、根っこの部分をベンチみたいにしてどこかに置いて残すから、それでどうだと言うと、やっと笑う。 ドロドロになって根っこを綺麗にし、農作業に移る。

 ベンチ作りはまた後日。
by t-h-arch | 2010-05-09 23:58 | 日常

名古屋へ、また台米に寄り。

 バタバタの連休も終わり、ほっと一息だが、疲れは溜まってちょっとリフレッシュが必要。

 そこで、名古屋まである木工家の個展を見に行くことに。 「自分が一段落したから、忙しい真っ最中のひとを見に行く」とは、陶芸家・原田千代子さんの言葉。まさにそんな心境だ。

 個展についてはここでは書かない。 多くのことを考えさせてくれた。 
 家族も、いつも田舎に居て僕の近辺の木工しか知らないに等しいのだが、広い世界に出てみて、一流の木工を見て、彼らなりに色々と思ったようだった。

 百貨店の食堂でご飯。 松花堂弁当があるような食堂で飯を食べようというのがヨメの意見。

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 その典型か、坊主のチョイスは「蕎麦と寿司定食」。

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 ヨメは「味噌カツ定食」、娘は「ステーキ定食」、僕は「五目中華そば」を食べる。


 僕の目的は終わったので、あとは家族の買い物に付き合い、お茶を飲んで、帰路につく。

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 帰路途中、「台米大河内」に寄る。 先日割ってしまった鉋の刃を直してもらう為に預ける由、持参していた。 いつもの「台米コーヒー」をヨメと頂く。子供は車で読書。

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 ちょうど、台米さんは在庫工具の片付けをしていた由、もう要らない工具を店先に並べて待っていてくれた。 ワゴン車の荷台に満載の工具を頂く。

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 個展の感想を話し、工具の好みの話と絡んで、「工具を使うこと」と「材料に向かうこと」の違いを話す。 
 台米さんの話は作る鉋台と同様で、切った屑がすっと抵抗無しに抜けて来る感じ、特に材料を客観的に、しかもうんと身近に捉えているのにはいつも唸らされる。
 いいリフレッシュが出来て、ヨメと話しながら帰る。

 バァさんへのお土産は好物の「虎やういろう」。限定品の「桃味」。

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 普通に白、黒の方が美味しいかも、、、。
by t-h-arch | 2010-05-09 22:32 | 木工

つけち「森林(もり)の市」を振り返って。

 つけち「森林(もり)の市」が無事終了しました。好天に恵まれ初夏のような3日間でした。

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 まずは建築部門のお茶室の試作。2帖(1坪)のお茶室は弟子1号の試作、初めての数寄屋式の造りに戸惑いながらも、自分の色にしかならないものを試行してくれました。

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 壁下地ごしに、中津川市長と歓談の図。

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 いろんなお客さんにあがって頂きました。

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 うれしかったのは、最初にあがってくれた若者グループ。 初日開場早々に現れたこのひと達、一番先にあがったイケメンが連れに向かってひとこと、

 「まぁ、あがってくれよ、お茶くらいだすぞ!」

 うれしかったので写真を撮らせてもらいました。若い人、判ってるねぇ(笑)!

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 そして木工部門の木製コップ「ミニ・ククサ」。

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 事前宣伝のお陰か、売れ行きは予想以上でした。麻ひもで首からぶら下げるようにしたら、会場内でそれぶら下げているひとを見て買いにきてくれたお客さんも居ました。

 昼食の時もぶら下げて、カレーには水が旨い、ククサで飲むとまた旨い!

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 製材屋の親分も一役、期間中ずっとミニ・ククサで冷酒を飲み続けてくれました。
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 こちらは金融機関主催の「住宅フェア」でのディスプレイ。弟子2号の担当。
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 住宅フェアでは当地の保育園、幼稚園の園児の「こんな家が欲しい」をテーマにした絵の展示や、お子さん向けの「塗り絵コーナー」もあり、フェアを見学すると、塗り絵の台紙と前述の家型キーホルダー、檜箸のセットがもらえ、その場で塗り絵遊びが出来る。 

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 キーホルダーはここ数年、木の部分とスタンプは僕の所で、金具は近所の「内木木工所」のもりくんが提供してくれている。
 塗り絵は弟子2号が制作、切り貼り方式の小道具を楽しんで貰っていたようだ。




 「森林の市」でも郷土料理。 商工会婦人部提供の「令法(りょうぶ)ごはん」

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 これも食料が少ない時代の「糧(かて)めし」の一種。令法の木は数寄屋の材としても渋い役所、檜の「かいしき」に盛られた景色も美味しそうだ。 塩味が効いていて、かいしきに余分な水気が吸い取られ、絶妙な味わい。



 会期終了間近に訪れてくれた友人。いつもは「鉄のひと」だが、「木」のお祭に来て呉れた。
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 ほんとうに多数のご来場ありがとうございました。お買い上げ頂いたお客さん、引き合いを頂いたお客さん、本当に感謝致します。 

 どうぞまた来年もこのお祭をよろしくお願い致します。
by t-h-arch | 2010-05-07 23:46 |

つけち森林(もり)の市

 明日5/3から5/4、5/5までの3日間、岐阜県中津川市付知町、道の駅「花街道」に於いて、「つけち森林(もり)の市」が開催されます。 我が事業所も出店致します。

 木工部門では、日本版「ミニ・ククサ」を展示即売。ククサとはフィンランド・ラップ地方のトラディショナルな木製カップ。本来白樺のコブを利用して作られています。

 我々が作ったのは、木を刳り貫いただけのカップ。ある程度まで削ったものと、好きな様に削れるソリッドに近いものの2種類。

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 どうぞ、手に取って見て下さい。これでお酒やワインを飲むと何とも美味しいです。



 建築部門では、「試作・茶室」のモデル展示。 二帖の茶室の現物を展示します。
 試作品で、屋根は仮設、足下も未完のままですが、畳の上で壁下地の竹小舞の壁に囲まれて、二帖の空間を体験されるのも一興です。 弟子や、協力業者さんの試行のカタチをどうぞご覧下さい。

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 そして、地元の金融機関の住宅関連の催しにも協力しています。
 ご来場の方に、数はある限りですが、キーホルダーのプレゼントがあります。お子さんが自分の好きな家の絵を描いて楽しんで頂けるコーナーもあります。

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 連休にこちら方面にお越しの方、時間がありましたらどうぞお寄り下さい。お待ちしております。
by t-h-arch | 2010-05-02 23:11 | 建築