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ポケット増設

 雨の日曜、東京・三鷹の「Hiker's Depot」から荷物が届く。雨で外に出られず退屈していた輩はすぐに飛びつく。Hiker's Depotの店主、土屋さんにはいつも無理を言って、気に入った商品を取り置きしてもらい、まとめて送って貰っている。
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 オリジナル・シュラフは目的のはっきりした小気味のよいデザイン。
 しかし、汗かき坊主はvapor barrierでもしないとなー。

 退屈していた輩が荷箱を漁っているうちに、
 「お父さん、これいいねぇ、ランドセルに。」
 ん!? それはSeal Lineのボトルポケットじゃないか。
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 ほほぅ、いいねぇ。何入れるの?
 「折り畳み傘とナルゲン。」
 あ、そう。
 土屋さん、こんな使い方、ありでしょうか?
by t-h-arch | 2009-06-21 23:40 | 屋外

「えほん百科」におけるキャンプ

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 平凡社「えほん百科」昭和43年版 2巻 「キャンプ」のページ
この絵が僕の屋外生活好きの原点とも言えよう。
 この本を買ってくれた両親はともに登山好き。父親はたまに友人のお墓参りにぼくを伴って出かけたが、お墓がケルンの形になっているところが何カ所かあった。母親は結婚してからは登山には行かなかったが、父親が山へ行く前日は準備にいそしみ、帰ってくると写真をみたり、植物の話などを二人でしていた。父親は年に数度、家族でのアウトドアを試み、時には僕と2人でも出かけた。
 登山の準備に、幼い頃はたいして興味も無かったのだが、「えほん百科」をバラバラになるまで読みあさるうちに「キャンプ」の項の道具類が父親のものと一緒なのに気付き、それからは準備となると、この本を持って来て装備と絵本が一致するかどうかを念入りにチェックしていたものだった。

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 ラジウスは後にマナスル・ストーブに代わり、フォールディングランタン(家型)は灯油ランタンに変わったが、ストームクッカーのようなコッヘルや帆布ザック、アノラックやスプーンセット、登山靴やテントはずっと使われて、今もまだぼくの手元にある。
 余談だが、家型ランタンは、同じものをアウトドア系ブログで有名な「山より道具」さんが持っていらして、破損していたのを丁寧に修理してみえたのには感動した。

 「えほん百科」に本当に僕は多くのことを学んだ。他の巻、他の項をみてもそれなりに思い返すシーンがあり、そこから発展したその後があるように思える。時代背景がずれてしまっているので、自分の子供には役に立たないと思っていたら、意外なことにこのレトロな絵本を子供達は気に入って、僕の母親が「お前の小さい時を見るようだ」と言う位、熱心に繰り返し読んでいる。
 先年、初めて父親になった弟子1号が最近、「子供に調べるという姿勢を見せたくて、最近は何かあるとすぐに調べるように心がけている」と言うのでこの本を勧めたかったが、絶版でなかなか手に入らないようだ。僕は偶然昔からの付き合いの古書店の主人に出品を聞き、手に入れることができた。僕と同じようにこれを読みあさった姉とずいぶん会っていないが、次に会う時はこれを一緒に読み、語り合いたいと思っている。
by t-h-arch | 2009-06-20 23:50

机?カート?

 僕が入学する年に新校舎になったが、それ以前の中学校で使われていた机。材料は楢。
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 この辺りの旧い家具には楢がよく使われている。僕の住む所から山脈を一つ東に越えると、楢沢という地名もあり、この付近でも以前は大径の楢が産出されていたと聞いた。
 楢の魅力は、荒々しさとか、無垢という表現にぴったりなソリッド感だとか、見た目からも感じる、重々しさだと思うが、旧いものにはそれに増して落ち着きがある。
 これは学校の机だから、サイズもコンパクトで、部品の分止まりも悪くは無い。天板下のもの入れ部分の側板も底板も楢で、底板は厚さ5ミリほどか、大量生産ゆえに薄板の乾燥もまとめて木取ってある様子、どこで作られたものだろう。筋交いやキャスターはこうして作業台として使う為に付けたもの。
よくこれの上で筆記ができたなぁと思う程、粗い天板だが、こうして使うには充分である。
 今、これと全く同じものを作るとなるととても難しいだろうなぁ。
by t-h-arch | 2009-06-19 23:45 | 工具

ウルトラ・ヘヴィな携行食

 工房の湯沸室に置いてあった、陶器の蓋付き容器。
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 防衛食? ん?
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 真空密封って、こんなので出来るのか? 釘で突け?  
そう言えば、なんだか昔、子供の頃これについて聞いた記憶があるなぁ。
 お祖父さんが、山仕事の手伝いに持って行ったとか、、、。
中身なんだったっけ、思い出せない、、、。
 容器が比較的綺麗なのは、祖父の収集癖によるものか、昭和初期の汽車土瓶の至極綺麗なのも見た憶えがある。
 山仕事のご飯はお握りと焼き味噌と相場が決まっていたが、変わり者だったお祖父さんは得意でこれを持って行ったのか。重かったよねぇ、きっと。
by t-h-arch | 2009-06-18 22:43 | 屋外

新兵器

 この7月に上棟予定の住宅を弟子2号が墨付け中。弟子2号はカヨワイので、新兵器の登場。
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 これは角の梁材を一本釣りする為のフック。桟積みしてあれば手前から一本をホイストで持ち上げられる仕組み。緩衝剤を貼ってあるので跡がつかないし、材料を振り回すのにも便利。
 ご近所の、「○川鉄工」さんの作。親方は今までにも色々と道具を作って頂いている、何より歩いて行ける場所に工場があるので、工作機械のメンテもフォークリフトでやってきて、お持ち帰りして呉れる。今回の道具も使いやすさはバッチリ、かゆいところに手がとどく感じ。以前、陶芸家の鯉江良二さんの手ロクロを作ったときもベアリングテーブルを精密に拵えてくれた。
 ずっと、○川親方と「『○川ブランド』をつくって便利道具を売り出そう」と言っているが、全然単発仕事ばかりだなぁ。
by t-h-arch | 2009-06-17 22:11 | 建築

筍採集

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 今年も工房裏にてハチク採集。
今日はハチクを採り、蕗を採り、椎茸を採り、煮る。
明日の朝、朴の葉を採り、山椒の芽を摘み、朴葉寿司を作る。
具のメイン、鮭の酢〆は採れないので、ヨメの実家から鮭を届けてもらい、〆てある。
ヨメの実家へは一櫃分送ればそれで差し引き帳消しの約束。

 単純に今年も元気で採り、作り、食べられることを有り難く思う。

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 坊主にムチ打たれる寸前のヨメ。
by t-h-arch | 2009-06-15 23:50 | 屋外

キャビネットメイカーズノートブック

 
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 ジェームズ・クレノフの著作、「A Cabinetmaker's Notebook」の翻訳本について、mixiのコミュニティで紹介されていたので、コメントを入れ早速読んでみたが、素晴らしい本だった。
 受け取り方や翻訳のセンスはひとそれぞれではあろうが、著者そして訳者の考えや思いがこもったものは清々しくもあり、伝わるものは大きい。
 特に木材という奥の深い素材に対しての思いのようなものは各々の「木取り感」と似て、傍観しつつ、ニヤリと笑えるようなところが醍醐味であろうと思う。

 この本を紹介して頂いたことで、色々な木工の方々のHPやブログをうろつかせて頂いたが、この著書・訳書に対する反応が非常に少数であるのは意外だった。
 
 また内容については後々ゆっくり述べさせて頂くとして取りあえず御紹介。
 御紹介頂いた、acanthogobiusさんにも感謝して居ります。ありがとうございました。

  「木の家具 制作おぼえがき」
     三ツ橋修平 訳注 
     中井書店 ¥1,890
by t-h-arch | 2009-06-15 00:29 | 木工

またJazz

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 「杣工房川東展示室」のJazz Night、前回は長瀬良司さんのトランペットカルテットをツマミに飲み過ぎました。「ウイスキーがお好きでしょ」の切ないメロディのせいです。
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 今回は7/18(土)P.m6:30~ 加納洋トリオ(加納洋:piano/vocal、原正秀:bass、マッスグ・ローチ:drums)です。
 何せ生音は良い、小屋は築100年以上の農家(古民家と言うと聞こえがいい)、音の響きも良い。
 加納氏のmcも相変わらずだろうか、「スィーディー、スィーディー、、」と自分のCDの販促をクドい程連呼するだろうか。
  楽しみではある。 聞きたいひと是非どうぞ。
by t-h-arch | 2009-06-11 23:59 | 音楽

厨子

 ブログ初めなので、試験的日記ですが、、、。
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 厨子の引き合いが来たので、下ごしらえしてある部品を探してみる。
 厨子(ずし)は、仏壇の小型版のようなもの、中に位牌を入れる。本来は仏壇の中に入れるものといつか聞いたことがある。つまりは仏壇と同じ役目をするものであり、亡くなった方が居ないと要らないものではある。
 杣工房先代が厨子を最初に作ったのは、自身の父親が亡くなったあと。先代の父親つまり僕の祖父は我が家の初代であった為、お墓も仏壇も先代が用意しなければいけなかった。お墓は納骨までにはどうしても要るもの、ことに田舎では「納骨出来ないなんて、、」と言われかねないので、お墓は早々に用意した。が、仏壇はなかなか出来なかった。いつの間にか、知らないうちに家の床脇の棚の上に厨子が置かれ、祖父の位牌が収まっていた。
 先代は特に木工品として厨子をPRしなかった。家を訪れるお客様の目に止まり、話題になるうちにいくつか注文がくるようになり、後年になって個展に試作を出すようにもなった。
 先代が亡くなる前、お世話になっている顧客の方が、御自身の、もしくは御自身の連れ合いの為の厨子を予約されるケースが相次いだことがある。先代はご注文を伺い、「そういう時が来たら、すぐに係れるようにしておきますから、」と笑って言い、決して予約を受けることをしなかった。
 厨子は、屋根の部分、胴の部分、扉2枚、台座の部分の5ピースで作られることが多く、特に反りが起きやすい胴の部分と扉の部分は図面が出来次第、荒く拵えられていた。胴の部分の荒刳りは手や指の甲を擦り傷切り傷だらけにして、時期をおきつつ刳ったものだった。扉はスピンドルを削り出す為、最初はなかなかやらせてもらえなかったが、その内出来るようになった。
 先代が亡くなり、顧客の方に「厨子は作ってもらえるだろうか」と尋ねられ、「下ごしらえはしてありますから、先着順で、」と言うと「先代も先着順だと言われた」と言われた。

 新しい引き合いの御連絡は、引き合いの主の御友人の方からだったが、製品で在庫はしていないのだと説明するのに、これまでのことをお話した。
 ご理解頂けたかはまだ不明だが、また新たなる下拵えの準備をしなくてはという気持ちだけは急いている。
by t-h-arch | 2009-06-10 23:22 | 木工