拵え その2

 今朝は快晴、冷え込みも厳しく、工房内も冷え冷えで加工機械に触れると手が凍りそうだ。
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 寸法がきまってから切った切れ端は、加工機で試し切りをする大事なサンプルピース、これが段々減って来ると、加工が終わって行く。
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 アールの柱もあらかた寸法が決まり、形を現してきた。
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 枘も出来てきて、間違いも無く、今のところは何とかガラスの採寸までに仮仮組みが出来そうか。
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 夕方、クライアントの番頭さんから電話が入り、百貨店のデザイナーが変更を申し入れてきたとのこと。

 アホか、、、、。

 あれ、また毒吐いてしまった。 更に、月曜の打ち合せに制作側も同席しろとのこと。
 どうしても出ろと言われれば出席しますけど工程は遅れますよ、と伝える。電話の調子を伺っていた相棒も困った様子。作り乍ら納まりを本決定し、納まらない所を相談しながらやっているのだ、どちらかが半日抜けるだけで、制作ペースはガタッと落ちる。そうでなくとも間に合いそうに無い工期設定なのに何を寝ぼけたことを、という気持ちだろう。

 とにかく明日一杯やって、クライアントに報告に行くことにする。相棒が「変更はどうする」と言うので、もう変えられないからこのまま進めて明日相談しようと言う。

 百貨店の什器に、無垢の材料で作らせたもの入れようなどと考える施主は少ない。ありがたいことだと感謝しつつ、施主の本意をジャマされること無く、これからも売り上げを延ばせるようお手伝いをせねばならない。
 木目のシールを貼ったベニヤの箱に入った、密封されたお菓子か、無垢の木の箱に入った、10回練るところをどうしても20回練りたい職人が作ったお菓子か、是非後者に軍配が上がって欲しいものだ。
 取りあえず、無垢の木の箱のクオリティを少しでも上げようと話す。
by t-h-arch | 2010-01-16 23:15 | 木工
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