黒田征太郎と杣工房 その3

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 「SWITCHやcoyoteという雑誌を出している新井さんという方が工房を訪ねるから、件の「木のオモチャ」を見せてくれないか」という電話が黒田征太郎さんからあった。
 了解しましたと返事をし、電話が切れると5分もしないうちにまた電話が鳴り、「オレも付知へ行くよ」と言われる。

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 当時オモチャを丁寧に梱包して呉れたのは絵描きが終了した時に同行してくれていたK2大阪のスタッフさん。そのオモチャ達を倉庫から掘り出し、工房に並べて新井さん、黒田さんを待つことにした。

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お二人を迎えてまずは中津川・「すや西木」へ、久しぶりの襖絵を眺めて頂いてから甘味処「榧」へ、外出されていた「すや」社長も急遽戻って来て下さり甘味をご馳走して頂いた。
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 黒田さんが付知に来られるのは先代の急な、慌ただしい葬儀以来。
 昔付知に訪れた際の道すがらの景色の思い出などを話しながら工房へ着く。

 
 オモチャを眺め、新井さんにコトの起こりを説明しながら、新しく作っておいた木片に絵を描く黒田さん。
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 先代が猫可愛がりしていた僕の娘に10数年前に下さったネコのオモチャに、新たに絵を描き加える。
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新井さんは作業をずっと眺めていらしたが、顛末を知り、実際の製作を見て、いつかこのオモチャをまた新たに作り、紙面で連載しようと持ちかけてくださった。


 休憩してお茶を飲みながら話題が弟子に向いたので、盆を彫っているのだがまだまだで、と失敗した盆をみせると、「これに、描いてもいいですか?」と言われる。
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小さなライブ・ペイントは最後に先代の肖像になり、弟子は感無量な様子、見学に来ていた僕の若い友人達にもこのライブ・ペイントは何かを与えたようで、完成と同時に溜息が聞こえた。
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 杣工房の川東展示室「かいがし」にも案内し、旧い先代の作品や個展の看板を黒田さんが書いて下さったものを懐かしく見てもらった。 
 「かいがし」を出る時、真直ぐ僕を見て「泰輔、ここを作ってくれてありがとう、謙之輔さんに替わって礼を言うよ」と言われる。ああ、そういう関係だったな2人は、と改めて思い出した、黒田さんのその他人行儀さがとても快適に感じられた。
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 夜は「とこわか」で、常温の「三千櫻」を皆コップで呑み、昔話から最近のドラマー中村達也氏とのライブ・ペイントの話しなどを伺う。黒田さんはご機嫌で、しきりに「泰輔、紹介してやるから「吉本新喜劇」に行け!」と言われる。
 話しは尽きず閉店時間を大幅に廻ってから時間に気付いたが、「とこわか」主人は、昔から「とこわか」の母体の旅館「上見屋」の門限破りの常連・黒田さんのことをよく知っていて、にこにこ笑って見ていてくれた。
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 翌朝、黒田さん来訪を知って幾人かの来客もあり、慌ただしくも楽しい時間を過ごし、黒田さんをお見送りする。
 また、ひさしぶりに黒田さんとの時間が動き出した感じがする、先代からのお付き合いに新しいことが加わるのはとても嬉しい。
 新井さん、伊原さん、そして黒田さん、ありがとうございます!

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by t-h-arch | 2015-05-18 14:45 | 木工
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