先代の顧客宅を訪ねる。 娘さんが家を建てられるのを任されたので、家具や荷物を計画に活かすべくお邪魔することになった。 家具調度、洋服や荷物をあらかた下見して最後に案内して頂いたのがこの部屋。
杣工房先代作のチェストが2台、仲よく並んでいた。 懐かしく見ていると、制作当時気になっていたことがほとんど感じられなくなっていることに気づく。 このチェストは栗の木で出来ているが、出来上がったときは真っ白に近い色で、これの姉妹品を東京国立近代美術館工芸館の展示に出品させてもらった折、脂の乗り切った世代の建築家や木工家(!)の方々数名が「ひのきで出来たチェスト」と間違えて文章に記される程だった。 日の光や空気が材の色を変え、いい感じになってきた時がこのチェストの本当の姿なのだなと思う。 帰りがけにお茶を頂いていて、ベランダの椅子が気になったので写真に取らせてもらう。 年期の入ったデッキ・チェア。ここまで大事にされて、幸せな家具達だなぁと思う。
by t-h-arch
| 2010-06-28 23:20
| 木工
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